● パンツの目🩲

•視野を広く持ち技術を

身体で吸収する。

昭和はクレージーでユニークな

先生方が多いと思います。

その一人に、

男子校の工業高校の先生がいました。

その先生の機械加工の実習では

工具や機械の取り扱い実習を

するまでに人生とは社会とはという。

ながーい、ながーいお話があったのを

おぼえております。

眠くなり、寝ちゃうと叩かれるという......

きゅうくつで、モチベーションが

下がる事ばかりでしたが今となっては

伝えたかった事が少し理解できたりして。

「パンツの目」もそうでしたのですが、

例え話の中に学校は港であり湾内で波が

おだやかだけれど。

一歩ふみ出し外の世界である社会という

外洋へ出た時、海がいつも

おだやかとは限らず風が強い日もあれば

雨が降る日、台風もあれば嵐にも遭遇して。

自分という船がてんぷく沈没しそうに

なる事も

あるからこそ今この学校という湾内で

生き抜く練習をしているのだっ！

と言っていました。

一番おどろいたのが、ロウソクに火をつけ

生徒に「口を開けろ！舌を出せ！」と言って。

ビビる各生徒の舌にロウソクを、たらしていくという事もありました。

先生が何を伝えたかったかというと、

火傷するんじゃない？熱いんじゃない？という未経験からくる不安。

そして実際にやってみて(全員強制でやらされて)

舌の上にロウソクがたれる、

ポタポタと.......

先生「吐き出せー！、吐き出せー！」

何が何だかよくわかりませんでしたが、

思ったほど熱くないということ。

舌の上は湿っていてロウソクの

温度が一気に低下するからでは。

先生が伝えたかった事は、

経験もしていないのに固定概念に

とらわれて人も物も決めつけては

いけないという事でした。

この経験が、良い方にはたらく時も

あれば悪い方にはたらく事もあります。

何よりこの意識のおかげで、

多くのユニークな人と一期一会で

あったり出会えている事に感謝です。

あれから20年以上がたち、

風の便りでその先生はチカンをして

退職されたといいます。

(事実かどうかは不明ですが)

自分の目と耳でよく見ることと、

よく聞くことはやはり

重要ですね。